L'homme du destin 〜運命の人〜 花より男子二次小説

花より男子二次小説。漫画の展開からのタラレバ話を世代を超えてつくってみました。自己満足レベルなので、あしからず。

つくしは一人悩んでいた。 どうして、こんな事になってしまったのか。。。 稜には、別れるように言ったが、納得するハズが無い、、、 自分でも、どうしていいのか、わからなかった。 そして、考えた末に、花沢類に連絡をしていた。 「花沢類?あの、、牧野で…

「稜、ちょっといい??」 「ん、何??」 「あなたに、話しがあるの。」 深妙な顔つきのつくしを不思議に思いながら、稜は座った。 「母さん、今日来た道明寺さんとのお付き合いは賛成できないの、、、」 「えっ??何で?だって、あんなに会うの楽しみにし…

ピンポーン 佐伯家のインターホンが鳴った。 「はーい」 つくしが返事をしてドアを開けると、稜と女の子が立っていた。 「稜、おかえり。あら、こちらが例のお嬢さん??」 「うん。あっ、これがオレの母さん。」 「はじめまして。 今日は、お招きありがとう…

梓の誕生日パーティ当日。 場違いな雰囲気に、稜は戸惑っていた。 「こっち、こっち!」 梓が、遠くから手を振る。 梓の周りには、西門麗香、美作姉妹も揃っていた。 ドレスアップしている姿に、稜は少し怖気づいていた。 「今日は、招待してくれてありがと…

第7章①

「ねっ。今度、私の誕生日会があるんだけど、来てくれる??」 「えっ、誕生日?いつ?」 「12月28日」 「12月28日??」 「そうだけど、、、??都合悪かった?」 「いや、、、実はうちの母親も同じ誕生日なんだ。」 「えっ!?そうなの〜??スゴい、偶然…

司は、黙って玲人の話を聞いていた。 「それで?彼女とは?」 「それっきり、、、音信不通です。」 「それでいいの?」 「、、、、」 「彼女の事、本当に愛してたのか?? このまま、中途半端に気持ちを引きずったまま、先になんて進めないんだぞ。 君も、彼…

司は、ホテルのバーに玲人を呼び出していた。 「神崎君、今回の件、本当に申し訳ない。」 頭を下げた司に、玲人もビックリしていた。 「いやっ、その、やめて下さい。道明寺さん。 」 「今回の事は、梓のワガママでしかないんだ。 だから、君には本当に申し…

梓と稜は、水族館に来ていた。 「水族館なんて、久しぶりだな〜。梓は??」 突然、呼び捨てにされて戸惑う梓。 「え?梓は??水族館、結構来てた??」 「あっ、あの。。。名前、、、」 「名前?えっ?あ、そうか。ゴメン。ちゃん付けした方が良かった??…

「母さん、母さんが父さんとデートした場所って、どんなとこだった?」 唐突な質問に驚くつくし。 「なっ、何?急に。」 「いやさ、母さんと父さん達って、昔どんなとこでデートしたのかなって思っただけ。」 「何よ、急にそんな事聞いてくるかと思ったら。…

「梓、あんた、結婚の話断ったってホント??」 久しぶりに、西門麗香と美作七海&葵海と集まっていた。 「えっー!?だって、相手って神崎HDの神崎玲人だったでしょー!!」 「ちょっと、神崎玲人っていったら、イケメンじゃないっ!?勿体なーい!!」 美作…

梓は、稜の事を思い出していた。 好きかどうかはわからないけど、 運命的なものを感じていた。 そして、久しぶりに連絡をしてみた。 《こんにちは、梓です。覚えてますか?? あの、もしよければ、久しぶりにお茶でもしませんか?》 しばらくして、稜から返…

陸の部署に、玲人がやってきた。 「神崎さん??どうしたんですか? 次回のミーティングは、来週でしたよね??」 「ああ。君か。ちょっと、確認したいことがあったんだ、直接聞きたいと思ってね。」 「そうでしたか。僕でよろしければ、お答えしますよ。」 …

「司っ!あなたは、一体何を考えているのっ!!」 楓が、物凄い剣幕で社長室に入ってきた。 「何がですか?」 冷たい表情で、楓を無視した。 「梓が、一旦結婚の話を保留にしたいと言い出したわっ!!何か余計な事を吹き込んで、惑わせたんでしょう!! あな…

梓は、久しぶりに司と食事をしていた。 「梓、おまえ、本当にいいんだな?」 梓は、しばらく黙って答えた。 「はい。玲人さんは、優しいですし、 何度か会ううちに打ち解けてきました。」 「、、、そうか。お前が納得してるんだったら、オレは何も言わない。…

第6章①

稜は、新プロジェクトの会議に出席していた。 「今回、神崎HD側の責任者になります、神崎玲人です。よろしく。」 「マジか、、、責任者だってよ。大丈夫かよ、、経験ないのに。」 稜の先輩達が、またコソコソと話をしていた。 それを察してか 「皆さん、ご存…

車の中で、司は類の話を思い返していた。 そうか、あいつも結婚してたか。 何年か前に、偶然、道明寺グループ本社でぶつかった時、あの頃には、もう1人で子供を育てていたのか?? 、、、そうか、元気なら良かった。 十数年前、NYに経つ決意をして、別れを決…

道明寺を、いつものバーに呼び出していた類。 「何だよ、類。急に呼び出して。」 「あぁ、悪かったね。 でも、司には伝えておかないと、と思って。」 「は?なんだよ。笑」 「オレさ、今日、牧野に会ったよ。」 「、、、はっ?それが、何だよ」 「司はさ、牧…

花沢類が帰った後、ぽつんと1人考え事をしているつくし。 「花沢類が、私の事を好きだった?。。。」 いつからだったんだろう。。。 あの頃は、もうアイツの事で頭がいっぱいになっていた。 自分の想いに、嘘がつけなかった。 でも、その想いを貫くことが許…

「神崎HDのご子息が、今回の件からチームに入りますので、皆さんよろしくお願いします。」 新プロジェクトに参加することになった稑達は、部長から告げられた。 「えっ、神崎の息子?確か、大学出たばっかりだろ?」 「まあ、コネ入社で、手始めにうちと、っ…

リビングに案内された類。 「今、お茶を用意するね。」 「お構いなく」 「あのっ、その。今日は、どんな用件ですか、、、?」 「うん。」 出されたお茶を一口飲み、類が話し始めた。 「稑クンの事なんだけど、、、 牧野は、もう知ってるよね?」 「、、、は…

「梓ちゃん、君は恋愛をしたことがある?」 「えっ??」 「僕は、恋愛は、信じてないんだ。お互いに駆け引きしたり、責めたり、嘘ついたり、辛いことばかりでしょ?時間ばかり、費やして。」 「だから、君との事は、運命だと思ってる。君のその目を見たとき…

黒塗りの高級車が、佐伯設計事務所の前に止まった。 家の、チャイムを鳴らす。 「ピンポーン」 「はい、はーい。ちょっと待っててくださいっ!」 インターホンの向こう側で、ドタバタしている様子がわかった、相変わらずだと、くすりと笑った。 「ゴメンなさ…

その頃、梓は、神崎と婚約していた。 まだ、高校生の梓だったが、 祖母の楓から、条件を出され、仕方なく応じていた。 楓は、梓の、交遊関係を調べ上げ、類との事、稑の事も把握済みだった。 梓には、 「婚約に応じれば、この先、これ以上束縛をしない事。 …

第5章①

1年後。 稑は、バイト時代の縁もあり、花沢物産に就職していた。 梓とは、あの後、連絡が取れなくなり、疎遠になっていた。 彼女の事情もあるのだろうと、稑は気にしないようにしていた。 梓の事もあったが、 実は、就職にするにあたり、母から初めて反対さ…

稑は、この間の梓が言っていた言葉を、思い出していた。 人並み以上に、恵まれた環境で生まれたのに、 幸せを感じられない人もいるんだ。。。 物やお金だけでは、幸せや自由を叶えられないこともある、、、 逆にその存在が、自分をその環境から縛り付けてい…

数日後、梓は、楓からの食事の誘いを受け、 ホテルにいた。 「お祖母様、ごきげんよう。」 「梓、よく来たわね。」 相変わらずの存在感で、孫の梓さえも圧倒する。 「お祖母様と、お食事なんて、久しぶりなので、楽しみです。」 「そうね。」 梓が笑顔で笑い…

「今日は、例の場所ムリそうだな。。。」 「そうだね、大遅刻したし笑」 「だから、ゴメンって!」 話してながら、並んで歩く、稑と梓。 他愛のない話しをしていた。 「ねぇ、稑君って、兄弟いるの?」 「ううん。オレは、一人っ子」 「えーっ、私も。 じゃ…

「司様、梓様の件で、お耳に入れたいことがございます。」 秘書が、司に耳打ちをした。 妻が病死してから、暫くは家にいる事を第一にしていたが、梓が中学生になると、司の仕事がさらに忙しくなり、2人きりの時間はほとんど無くなっていた。 「ん?なんだ?…

第4章①

17時になっていた。 稑は、何とかうまく誤魔化して、芙夏から解放されていた。 とりあえず、待ち合わせ場所に走った。 しかし、すでに梓の姿はなかった。 あぁ、やっぱり。。。 もう、会う事もできないんだろうか。。 その時、稑の背後から 梓がやって来た。…

「道明寺グループの会長から、直々に、お前に見合いの話が来ているんだ。」 父親から、そう告げられた。 今時見合いなんてバカバカしい。 そういう時代でもないだろ、まったく古いんだよ、オヤジの奴。 神崎玲人、神崎HDの長男、22歳。 大学4年、大学卒業後…