L'homme du destin 〜運命の人〜 花より男子二次小説

花より男子二次小説。漫画の展開からのタラレバ話を世代を超えてつくってみました。自己満足レベルなので、あしからず。

「司様、梓様の件で、お耳に入れたいことがございます。」

 

秘書が、司に耳打ちをした。

 

妻が病死してから、暫くは家にいる事を第一にしていたが、梓が中学生になると、司の仕事がさらに忙しくなり、2人きりの時間はほとんど無くなっていた。

 

 

「ん?なんだ?」

 

 

「会長が、勧められているお見合いの件なのですが。」

 

「あぁ。オレは、本人達に任せるつもりだ。

いまどき見合いなんて。。。」

 

 

自分の過去を思い出していた、、、。

 騙し合いのような見合い。

 そんなもの、上手くいくはずがない。

 

 

歳は取っても、あのババアは、変わらないな、と呆れていた。

 

 

 

「先方が、是非、お会いしたいとの事です。」

 

 

 

「、、、そうか、梓にも、確認してくれ。」

 

 

 

「はい、、、」

 

 

 

「ん?どうかしたか?」

 

 

 

「はい、この件もありまして、梓様の交遊関係を調べるようにと、会長から命を受けまして、、、。

実は、大変申し上げにくいのですが、最近、梓様が頻繁に会ってらっしゃる方がいるようなんです。」

 

 

「、、、そうか。」  

 

 

 

「報告書がございますが、ご覧になりますか??」

  

 

 

 

 

「、、、いや、オレはいい。」

 

 

 

「承知しました。」

 

 

 

昔の自分を見ているようだった。

 

 

 

守りたかった想い。。。

 

 

とっくに、心の奥底に封印したはずなのに、

月日はこんなにも過ぎているのに。。。

 

あの時の気持ちが、鮮やかに戻ってくるようだった。