L'homme du destin 〜運命の人〜 花より男子二次小説

花より男子二次小説。漫画の展開からのタラレバ話を世代を超えてつくってみました。自己満足レベルなので、あしからず。

梓の誕生日パーティ当日。

 

場違いな雰囲気に、稜は戸惑っていた。

 

 

「こっち、こっち!」

 

 

 梓が、遠くから手を振る。

 

 

梓の周りには、西門麗香、美作姉妹も揃っていた。

ドレスアップしている姿に、稜は少し怖気づいていた。

 

 

 

「今日は、招待してくれてありがとう。

あの、、、今日は、いつもと感じが違うっていうか。。。ドレス素敵だね。」

 

照れながら、褒める稜。

 

 

 

それを、横で見ていた麗香達が近づいてきた。

 

 

 

「梓の付き合ってる人って、あなたの事ですか??」 

 

 

 

「えっ〜、ちょっと今までとだいぶタイプが違くない??」

 

 

 

「意外なんだけど〜」

 

勝手に話始める3人に、今、紹介するから黙って、と、なだめる梓。

 

 

「こちらは、佐伯稜さん。」

 

 

よろしく、と3人に頭を下げる稜。

 

 

 

 

その時、後ろの方がザワつき始めた。

 

 

 

 

そしてF4が、パーティーに現れた。

 

 

 

 

「ねぇ、F4よっ!!まさか、こんなところでお目にかかれるなんてっ!」

 

 

 

「大人になっても、やっぱり素敵だわぁ」

 

 

パーティーに出席していた女性達が、騒ぎ始めた。

 

 

 

 

 

「F4って??何?」

 

 

 

 

「F4っていうのは、梓の父親の、道明寺司と、私の父の西門総二郎、こちらの美作姉妹の父親の、美作あきら、そして花沢物産社長の花沢類、この4人の学生時代の呼び名なの。」

 

 

麗香が、稜に教えた。

 

 

 

「へぇ〜。何か、やっぱり君達って凄いんだね、、、。」 

 

 

想像以上の世界に、驚きが止まらない稜。

 

 

 

 

「あれ?佐伯君??」

 

 

花沢類が、稜に気付いた。

 

 

 

「あっ、花沢社長。」

 

類に気付き、軽く会釈をした。

 

 

 

 

「何?彼、類の知り合い??」

 

 

あきらが類に尋ねた。

 

 

「うん。うちの社員で、佐伯稜君。」 

 

 

「へぇ。で、何で君がここにいるの??」

 

あきらが突っ込んだ。

 

 

「あ。あの、梓さんに招待されまして。。。」

 

 

「へぇ、じゃあ梓の彼氏ってこと??」

 

 

 

「あきら、まぁ、そのへんにしとけよ。

ビビってるだろ?」

 

総二郎が悪いね、と間に入り、あきらを連れ出した。

 

 

「佐伯君、梓ちゃんと付き合ってるんだって?」  

 

「しゃ社長、なんでそれを??」

 

 

「あぁ。さっき、あきらんちの双子達が噂してたからさ。君のこと。」

 

 

「は、はぁ。そうでしたか。。。」

 

 

「オレは、応援してるからさ。」

 

 

そう言って、類は稜の肩をポンと叩き、その場から離れて言った。

 

 

 

「おい、総二郎。梓のやつ、付き合ってるヤツがいるってホントか??」

 

 

「らしいな。今日、来るみたいだぜ。」

 

 

「どんなヤツだった??」

 

 

「おまえ、父親だろ?自分で確かめろよ。」

 

総二郎に、背中を押されたその時、前を通りすぎそうとした人物にぶつかった。

 

 

「あっ、すみません。」

 

 

 

「いってぇな〜、総二郎押すなよ。

あぁ、君。悪かったな。」

 

 

 

「いえ。」

 

 

司は、ぶつかった相手の顔をじっーと見て、立ち止まっていた。

 

 

 

「あ、あの?ホントすみませんでした。」

 

 

 

 

「ああ。いや、いいんだ。オレが悪かった、、、。そんな事より、君とどこかで会ったことあったかな??」 

 

 

 

 

「えっ?えーと、どこかでお会いしたような気もしますが、、、すみません、覚えてないです。」 

 

 

 

 司は、どこかで会った、というよりも、過去の記憶が呼び戻されるような気がしていた。

 

 

 

「君、名前は?」

 

 

「はい、佐伯稜です。」

 

 

 

「佐伯?」

 

 

 

 

聞いたことがない名前だった。

でも、目元や、顔の雰囲気は、どことなく見覚えがあった。