L'homme du destin 〜運命の人〜 花より男子二次小説

花より男子二次小説。漫画の展開からのタラレバ話を世代を超えてつくってみました。自己満足レベルなので、あしからず。

仕方なく、芙夏の買い物に付き合わされていた稑。 「ねぇ、稑クンってどんな感じの服のコが好みなのぉ?」 「えっ?う〜ん、服とか詳しくないから、わかんないよ。」 「えぇ〜!!せっかく稑クンと一緒にいるから、好みの服にしようかと思ったのにぃ〜。」 …

待ち合わせの店の前で待つ梓。 この間、稑が言っていた〝お気に入りの場所″に、今日こそ行く約束をしていた。 チラッと時間を見た。 約束は、15時。。。 時間は、15時30分。。。 どうしたんだろう、、、 やっぱり、会うのイヤになっちゃった?? なんで、連…

連絡先を交換してから、1週間。 待ち合わせの日、稑はゼミのレポートに追われていた。 「佐伯クン、私、ちょっとわかんないとこあるんだけど、あとで、教えてくれない?」 少し甘えた声で、稑に話しかける芙夏。 「え?松風のほうが、できるだろ??」 「え…

スマホを見つめながら、ちょっと落ち着きのない様子の梓。 その様子をいつものメンバーが見ていた。 「ちょっと!見た?何アレ??」 「何かイイ事あったんじゃない?」 「見た事ないよね、あんな梓。ちょっとキモっ!!」 言いたい放題の3人。 麗香が本心…

稜が社長室から出て行ったあと、類は再報告書に目を通した。 ~佐伯つくしに関する報告書~・佐伯つくし(旧姓 牧野つくし)19××年12月28日 東京都出身 43歳家族構成:父、母、弟、夫(渉、交通事故死)息子(稜) 英徳学園高等部を卒業後、○○建築設計事務所…

授業を終えて、帰ろうと大学入り口に向かった。 !! 目の前に、見覚えのある制服姿の女子高生が立っていた。 えっ!?まさかっ。 そう思いながら、走り出した。 「おいっ!!こんなことで何してんだっ!!」 びっくりした様子の梓。 「あっ~!!っやっぱり…

国立K大前で、制服姿の梓が立っていた。似つかわしくない雰囲気に、学生の誰もが振り返る。 「ねえ、あなた、こんなところで何してるの?」 近くで見ていた、女子学生が話かけてきた。 「あっあの。私、人を探しているんです。ここの大学1年生で、名前しか…

「社長、新しいアルバイトのスタッフについての報告書が届いております。」 「うん、ありがと。目を通しておくよ。」 「前任者と同じ国立K大ですし、人事担当からは問題ないと聞いております。」 「わかった。」 秘書からの報告をうける類。通常、花沢物産…

アルバイトに出勤する稜。その姿をみつけた田中が、焦った顔をしてこりらに向かってくる。 「あっ!!佐伯くんっ! やっと来たっ!君、何かしでかしたのっ!?」 冷や汗をかきながら、困った顔で迫ってくる。 「えっ?オレがですか??」 何かしたか??と思…

あの日から、ずっと彼女の名前がひっかかり、頭から離れずにいた。 よく考えてみれば、どこかで会っていた?顔も見覚えがあるように思えてきた。 青山で最初に会った女王様キャラから一転、意外とかわいらしい一面も持ってたんだな、とそのギャップを思い出…

数日後、花沢物産の受付に梓の姿があった。 「あの〜?すみません。こちらで、働いている方で、大学生くらいのアルバイトの方っていますか???」 「?お約束は、されていますか?」 「いえ、、、」 「申し訳ありません。お約束が無い方に 名前などをお伝え…

結局、梓は、無理やり車に乗せられていた。 「だからっ、何でもないんだって!」 何であそこにいたのか? 一緒にいたヤツは誰なのか? 問い詰める司に、苛立つ梓。 「いいでしょ?別に悪い事してたわけじゃないんだし。チョットした、知り合いなだけなんだか…

第3章 ①

道明寺梓?? 聞き覚えのある名前を、思い出せないまま帰宅する稑。 そういえば、アイツ英徳の制服着てたよな、、?? しかも、道明寺グループ?道明寺司?? 気になって、ネットで検索してみた。 Wikipedia 道明寺司、東京都出身、現在43歳。 道明寺グルー…

「ねぇ、どこまで行くの??」 少し不安そうに、梓が答えた。 「着いたよ、この上。」 稑は、ビルの目の前で立ち止まり、 上の方を指さす。 「ここ。 オレがバイトでお世話になってる会社なんだ。 こっそり入れる場所だから。」 「、、、」 「?? 心配しな…

「コンコンッ」 「どうぞ。」 類が、返事をした。 社長室のドアが開き 「よお、類!」 と、片手を上げて司が入ってきた。 「司!どうした?」 「近くで会議があってな、寄ってみた。」 「久しぶりだね。」 「あぁ、お互い忙しくしてるからな。」 あ〜疲れた…

買い物を終えて、店から出てきた稑。 すると、出入口の外で梓が待っていた。 「あれ?まだ帰ってなかった??」 「あの、、、荷物お持ちします。」 「だから、キャラが違いすぎだって笑 ありがと、でも大丈夫だよ。 今日はこれだけなんで。」 笑顔で、片手に…

「佐伯君、申し訳ないんだけどさ、 また、おつかい頼まれてくれない?? 新しいコーヒーマシンが、まだ届いてなくて。」 田中さんが、少し申し訳なさそうに話しかけた。 「全然、いいですよ!! この間は、オレもご迷惑かけちゃいましたし。」 「いやいや、…

ここ数日、あの男に言われたことが、 頭の中から離れなかった。 この家に生まれて、今まで欲しい物が 手に入らないことはなかった。 お財布の中身を気にしながら、生活したことなんてない。 お金を稼ぐ。って? でも、なんでアイツに言われなきゃいけないの…

今日は、罪悪な日だった。 コーヒーぶまけるわ、 人前で、ブチきれるわ。。 田中さんにも、迷惑かけちゃったし、、、。 はぁ、疲れた。。。 リビングのソファーで、うつ伏せに寝込んでいる稑。 ドアが開き、つくしが帰ってきた。 「ただいま〜。あ、もう稑!…

目の前にいる、見知らぬ男に怒鳴られ、ボー然としたままの梓。 今まで、怒鳴られたことなんてない。ましてや、人前でなんて。 この状況が見世物になっている恥ずかしさや、私も被害者じゃない、という怒りとはうらはらに、初めて誰かに真剣に怒られたことに…

滋おばさまと会ったのは、何年ぶりだろう。 青山で一緒に買い物を楽しんだ後、 カフェで、 久しぶりの再会に、話が弾んでいた。 「あの、、、おばさま。今日は、どうしても聞きたいことがあって、お呼びしたんです。。。」 「何かしら??梓ちゃんのお願いな…

ルイ君の中に、私の知らない誰かがいる。。。きっと想い続けてる。。 私の生まれる、ずっ~~っと前から、、、 パパと、取り合ったって、、、そんなステキな女性(ヒト)なの??どんな女性(ヒト)?? パパに聞いても、絶対教えてくれないって わかってる…

第2章①

20人分のコーヒーを両手に下げて、 稑がコーヒーショップから出てきた。 社内のコーヒーマシーンの調子が悪く、 午後の会議に間に合わないため、 急遽、稑が買い出しに走っていた。 急ぎながらも、細心の注意を払って運んでいた。 その時だった、 両手一杯に…

⑰決別

司がNYに立ち、それぞれの道を歩む事になった 17歳の冬。 その頃の事は、あまり覚えていない。 思い出したくない。。 F3とは、今まで通り学校の中でも会っていたし、以前と変わらず接していた。 。。。ただ、どうしても、3人の向こう側に、 道明寺の姿を、思…

⑯憶測

「梓、元気出しなって!」 「オトコは、類さんだけじゃないって!!」 「私達、まだ10代なんだからね〜。 コワイものなしっ!!」 いつもの騒がしいメンバーが、励ましに来ていた。 「うん。。。」 「あんた、まさかオッケーしてもらえると思ってた??っん…

⑮想起

つくしと、稑が向かい合わせで座り 夕食をとっている。 「稑、あなたバイト始めたって言ってたけど、 どんな仕事??」 「母さんには、まだ話してなかったっけ?? んー、まぁ会社の資料作りとか、雑務とか? そんな感じかなぁ」 「どんな会社なの??」 「…

⑭失恋

誰もいない屋上に、一人ポツンと座っている梓。 さっきまで、誰かに怒鳴り散らしていた 気がしたけど。。。 あれは、誰だったの?? まぁ、どうでもいっか。。。そんな事。 きっと、どうでもいいこと。。 私、、、 どうして、ここにいるんだっけ?? 、、、…

⑬誤解

屋上の一件が、スッキリしないまま 稑は、席に戻りパソコンに向かった。 「さっきさ、なんかヤバイとこ見ちゃったんだけどー!!」 向かいの席の女子社員同士が、ひそひそ話しをしている。 「え?なになに??」 「この間、騒ぎになってた、例のあの子、 ま…

⑫告白

梓は、買ったばかりの新しい洋服に着替え、 出掛ける準備をしていた。 「梓!今日、ヤバイね。いいよ、その感じ」 美作姉が、スマホを触りながら呟いた。 「マジ、エロい!!ノーサツ系」 美作妹も続く。 先日、美作妹に、自分の思いがバレてしまい、 あれよ…

⑪出会い

バイトの休憩時間に、本社ビルの屋上で 本を読むのが、稑の習慣だった。 屋上といっても、特に何もなく、 社員は、下の専用サロンで休憩するので 誰もこないのが、お気に入りだった。 風が心地良くなってきたな、と感じ、そろそろ バイトに戻ろうとした瞬間…