⑤梓
梓 15歳。英徳学園1年。
祖母の楓と、伯母の椿から英才教育を受けるが、ワガママで天真爛漫な性格。
日米ハーフの母を持ち、容姿端麗。
「あぁ〜あ、つまんなぁ〜い。
お父様は忙しいし、椿伯母サマは、
ロスに帰っちゃったし」
「アッ!!そうだっ!」
梓は、スマホを取り出し、LINEで誰かに
連絡をし始めた。
稑は、バイトを終えて出入口に向かっても歩いていた。
花沢物産本社ビルの入り口に、黒塗りの高級車が、ピタリと横付けされた。
何やらザワザワしている。
次の瞬間、ドアが勢い開き
中から、スラリと手足が伸びた、
美しいロングヘアで目鼻立ちのハッキリとした
美しい若い女性が、飛び出してきた。
そして、バイトを終えて帰ろうとする
稑の横を、颯爽と走り去って行った。