⑩
スマホを見つめながら、ちょっと落ち着きのない様子の梓。
その様子をいつものメンバーが見ていた。
「ちょっと!見た?何アレ??」
「何かイイ事あったんじゃない?」
「見た事ないよね、あんな梓。ちょっとキモっ!!」
言いたい放題の3人。
麗香が本心をつく。
「とうとうできたんじゃないの!?梓にも笑」
「え~っ!!マジ!?」
「そうだよね、なんか最近大人しくなっちゃったし。
えっ!!まさかだけど、花沢さんじゃないよね!?」
葵海が、触れられたくない部分を口にした。
「違うのっ!!ルイ君にはフラれたの、、、。」
さっきとは一転、表情が曇る梓。
「え~、じゃあ、誰??」
「パーティーで出会った、どこかの御曹司とか?笑」
「例の人気モデルとか??笑」
「どれも、違うってば!さらっと、元彼のことバラさないで!!」
「じゃあ、誰なのよ。教えなさい!幼馴染でしょ?」
3人が口を揃えて、梓に迫る。
「、、、、この間、会ったばっかなんだ。だから、好きとか、まだわかんないの。」
「へぇ~」
3人は顔を合わせ、
何か面白くなりそうね、
とクスクス笑った。