④
「梓ちゃん、君は恋愛をしたことがある?」
「えっ??」
「僕は、恋愛は、信じてないんだ。お互いに駆け引きしたり、責めたり、嘘ついたり、辛いことばかりでしょ?時間ばかり、費やして。」
「だから、君との事は、運命だと思ってる。君のその目を見たときに、これだ!僕の探していたものは、これなんだ、と確信したんだよ。」
少し間が空いて、梓が答えた。
「私も、恋愛って、正直どういうものか、まだわかってないと思います。でも、自分以上に誰かの事を大切に思ったりする気持ちって、羨ましいとなって。。。」
「フフッ」
「なっ、何がおかしいんですかっ!!」
「いや、ゴメン。そういう理想論で、君との関係を築くつもりは、無いんだよ。惚れた腫れたで済む恋愛は、とっくの昔に終わってるんだよ、、、、」
何かを思い出したものを、かき消すかのように玲人は言った。
「君は、僕にとって、ずっと美しい姫(プリンセス)でいてくれればいいんだよ。」