2017-04-08 ⑥憧れ 「類君っっ!!」 フロア中に響くその声に、 類は思わず振り向く。 「もう来たの??早いね」 「うん!だって、ルイ君に会いたくて 飛ばして来ちゃった!!」 美しい顔をクシャっとさせ、 くったくのない笑顔で笑う梓が立っていた。 「しばらく会わない間に、 ずいぶん大きくなったね。」 「そうなのっ!身長なんて、もう、 椿伯母サマと同じなんだからっ!!」 「そうなんだ笑」 梓の頭をクシャと撫でながら、 類も笑顔で笑った。 頭を撫でられた梓は、 顔を真っ赤にし、うつむいていた。