L'homme du destin 〜運命の人〜 花より男子二次小説

花より男子二次小説。漫画の展開からのタラレバ話を世代を超えてつくってみました。自己満足レベルなので、あしからず。

2017-04-01から1ヶ月間の記事一覧

数日後、花沢物産の受付に梓の姿があった。 「あの〜?すみません。こちらで、働いている方で、大学生くらいのアルバイトの方っていますか???」 「?お約束は、されていますか?」 「いえ、、、」 「申し訳ありません。お約束が無い方に 名前などをお伝え…

結局、梓は、無理やり車に乗せられていた。 「だからっ、何でもないんだって!」 何であそこにいたのか? 一緒にいたヤツは誰なのか? 問い詰める司に、苛立つ梓。 「いいでしょ?別に悪い事してたわけじゃないんだし。チョットした、知り合いなだけなんだか…

第3章 ①

道明寺梓?? 聞き覚えのある名前を、思い出せないまま帰宅する稑。 そういえば、アイツ英徳の制服着てたよな、、?? しかも、道明寺グループ?道明寺司?? 気になって、ネットで検索してみた。 Wikipedia 道明寺司、東京都出身、現在43歳。 道明寺グルー…

「ねぇ、どこまで行くの??」 少し不安そうに、梓が答えた。 「着いたよ、この上。」 稑は、ビルの目の前で立ち止まり、 上の方を指さす。 「ここ。 オレがバイトでお世話になってる会社なんだ。 こっそり入れる場所だから。」 「、、、」 「?? 心配しな…

「コンコンッ」 「どうぞ。」 類が、返事をした。 社長室のドアが開き 「よお、類!」 と、片手を上げて司が入ってきた。 「司!どうした?」 「近くで会議があってな、寄ってみた。」 「久しぶりだね。」 「あぁ、お互い忙しくしてるからな。」 あ〜疲れた…

買い物を終えて、店から出てきた稑。 すると、出入口の外で梓が待っていた。 「あれ?まだ帰ってなかった??」 「あの、、、荷物お持ちします。」 「だから、キャラが違いすぎだって笑 ありがと、でも大丈夫だよ。 今日はこれだけなんで。」 笑顔で、片手に…

「佐伯君、申し訳ないんだけどさ、 また、おつかい頼まれてくれない?? 新しいコーヒーマシンが、まだ届いてなくて。」 田中さんが、少し申し訳なさそうに話しかけた。 「全然、いいですよ!! この間は、オレもご迷惑かけちゃいましたし。」 「いやいや、…

ここ数日、あの男に言われたことが、 頭の中から離れなかった。 この家に生まれて、今まで欲しい物が 手に入らないことはなかった。 お財布の中身を気にしながら、生活したことなんてない。 お金を稼ぐ。って? でも、なんでアイツに言われなきゃいけないの…

今日は、罪悪な日だった。 コーヒーぶまけるわ、 人前で、ブチきれるわ。。 田中さんにも、迷惑かけちゃったし、、、。 はぁ、疲れた。。。 リビングのソファーで、うつ伏せに寝込んでいる稑。 ドアが開き、つくしが帰ってきた。 「ただいま〜。あ、もう稑!…

目の前にいる、見知らぬ男に怒鳴られ、ボー然としたままの梓。 今まで、怒鳴られたことなんてない。ましてや、人前でなんて。 この状況が見世物になっている恥ずかしさや、私も被害者じゃない、という怒りとはうらはらに、初めて誰かに真剣に怒られたことに…

滋おばさまと会ったのは、何年ぶりだろう。 青山で一緒に買い物を楽しんだ後、 カフェで、 久しぶりの再会に、話が弾んでいた。 「あの、、、おばさま。今日は、どうしても聞きたいことがあって、お呼びしたんです。。。」 「何かしら??梓ちゃんのお願いな…

ルイ君の中に、私の知らない誰かがいる。。。きっと想い続けてる。。 私の生まれる、ずっ~~っと前から、、、 パパと、取り合ったって、、、そんなステキな女性(ヒト)なの??どんな女性(ヒト)?? パパに聞いても、絶対教えてくれないって わかってる…

第2章①

20人分のコーヒーを両手に下げて、 稑がコーヒーショップから出てきた。 社内のコーヒーマシーンの調子が悪く、 午後の会議に間に合わないため、 急遽、稑が買い出しに走っていた。 急ぎながらも、細心の注意を払って運んでいた。 その時だった、 両手一杯に…

⑰決別

司がNYに立ち、それぞれの道を歩む事になった 17歳の冬。 その頃の事は、あまり覚えていない。 思い出したくない。。 F3とは、今まで通り学校の中でも会っていたし、以前と変わらず接していた。 。。。ただ、どうしても、3人の向こう側に、 道明寺の姿を、思…

⑯憶測

「梓、元気出しなって!」 「オトコは、類さんだけじゃないって!!」 「私達、まだ10代なんだからね〜。 コワイものなしっ!!」 いつもの騒がしいメンバーが、励ましに来ていた。 「うん。。。」 「あんた、まさかオッケーしてもらえると思ってた??っん…

⑮想起

つくしと、稑が向かい合わせで座り 夕食をとっている。 「稑、あなたバイト始めたって言ってたけど、 どんな仕事??」 「母さんには、まだ話してなかったっけ?? んー、まぁ会社の資料作りとか、雑務とか? そんな感じかなぁ」 「どんな会社なの??」 「…

⑭失恋

誰もいない屋上に、一人ポツンと座っている梓。 さっきまで、誰かに怒鳴り散らしていた 気がしたけど。。。 あれは、誰だったの?? まぁ、どうでもいっか。。。そんな事。 きっと、どうでもいいこと。。 私、、、 どうして、ここにいるんだっけ?? 、、、…

⑬誤解

屋上の一件が、スッキリしないまま 稑は、席に戻りパソコンに向かった。 「さっきさ、なんかヤバイとこ見ちゃったんだけどー!!」 向かいの席の女子社員同士が、ひそひそ話しをしている。 「え?なになに??」 「この間、騒ぎになってた、例のあの子、 ま…

⑫告白

梓は、買ったばかりの新しい洋服に着替え、 出掛ける準備をしていた。 「梓!今日、ヤバイね。いいよ、その感じ」 美作姉が、スマホを触りながら呟いた。 「マジ、エロい!!ノーサツ系」 美作妹も続く。 先日、美作妹に、自分の思いがバレてしまい、 あれよ…

⑪出会い

バイトの休憩時間に、本社ビルの屋上で 本を読むのが、稑の習慣だった。 屋上といっても、特に何もなく、 社員は、下の専用サロンで休憩するので 誰もこないのが、お気に入りだった。 風が心地良くなってきたな、と感じ、そろそろ バイトに戻ろうとした瞬間…

⑩初恋

アメリカから帰国して、1年。 日本に、ずっと住むということになったこと、 いつも一緒にいてくれた母親が、突然いなくなったこと。。 よくわからないうちに、周りの環境がどんどん変わっていった。 幼くて、記憶は曖昧だが、 何をしても、虚無感と寂しさだ…

⑨幼馴染

表参道のブランドショップで、 買い物をしている梓。 「ねぇ~、どうしよ~!!こっちはカワイイし、 こっちも大人のオンナって感じだしい~」 「どっちも似合ってるってば~。てか、悪いんだけどさ、 私、そろそろお稽古の時間だわ。」 「そうだよ~、買っ…

⑧騒動

「佐伯くん、日曜日なのに手伝ってもらっちゃって悪いね~。」 「いえ、いつもお世話になってる田中さんのためなら、何でもやりますよっ!」 腕まくりするポーズをしながら、 爽やかな笑顔で稜が笑う。 来週の会議に備え、 休日出勤している田中に呼ばれ、資…

⑦願い

日曜日の午後。つくしの家で、つくしと優紀がお茶をしてる。 「優紀のお菓子って、ほんっと、おいしいっ!!」 「へへ。ありがと」 「また、腕上げたんじゃない?? お店やれるレベルだって!!」 優紀は、大学の先輩と結婚し、 専業主婦になっていた。高校…

⑥憧れ

「類君っっ!!」 フロア中に響くその声に、 類は思わず振り向く。 「もう来たの??早いね」 「うん!だって、ルイ君に会いたくて 飛ばして来ちゃった!!」 美しい顔をクシャっとさせ、 くったくのない笑顔で笑う梓が立っていた。 「しばらく会わない間に…

⑤梓

梓 15歳。英徳学園1年。祖母の楓と、伯母の椿から英才教育を受けるが、ワガママで天真爛漫な性格。日米ハーフの母を持ち、容姿端麗。 「あぁ〜あ、つまんなぁ〜い。 お父様は忙しいし、椿伯母サマは、 ロスに帰っちゃったし」 「アッ!!そうだっ!」 梓は、…

④稑

13年後。 つくしの息子、稑は18歳になった。 国立大学の1年生。 身長180センチで、スポーツ万能。 真面目で、正義感が強く、 母親想いの優しい性格。 最近稑は、サークルの先輩の紹介で、 週4日でバイトを始めた。 「お疲れ様ですっ!! 今日も、よろしくお…

③過去

突然の再会の時もつかの間、 お互いフッと我に返った。 つくしは、スクッと立ち上がり 「あの、その、、、ゴメンなさいっ!! ぶつかっちゃって、、大丈夫でしたか?? 私、すっごく急いでいて、ホントに、ゴメンなさいっ!!」 と、司にペコリと一礼し、バ…

②再会

「ドンッ!!」 つくしは、エレベーターから出てきた 大柄な男に激突し、反動でドスンと、大きな尻もちをついた。 「あいたたっ。。。」 強く打ったおしりの辺りをさすりながらも、 「ゴメンなさいっ!!!急いでいたものでっ!!」 と、謝りながら顔を上げた…

第1章〜①30歳〜

とある商業施設のコンペが、開催される。 つくしは元同僚に頼まれ、サポートでコンペに参加、最終選考に残った。 しかし、つくし達のチームは、惜しくも落選してしまう。 打ち上げに誘う元同僚に、子供の体調を理由に早々と帰る準備をし、急いで選考会場を飛…